上陽希望小学校近所のお子さん

        富士見市日中友好協会会長  岩本 喜直
 ごあいさつ
 私たち日本人の祖先でもある新原人は、二十万年ほど前にアフリカ中央部を旅立ち、それから気の遠くなるような長い年月をかけて、ユーラシア大陸を東に向かい、中国から三つのルートで日本に達して住み着いたのではないかといわれています。そこまで昔に遡らなくとも、千数百年も前から、今の私たち日本人の生活の基盤にもなっている漢字や仏教を始め数多くの優れた文化が中国からもたらされました。
二〇十九年五月一日には元号の改定が予定されています。新天皇即位に伴う新しい元号ですが、元号も元々中国由来のもので、中国での元号の最初は紀元前百年余前の前漢の時代と言われます。以来中国では吉兆を意味する漢字を組み合わせた元号で年を表しています。
日本での最初の元号は飛鳥時代の「大化」といわれます。「大化の改新」で私たちにはおなじみですが、「大化の改新」は飛鳥時代の孝徳天皇二年(大化二年)(西暦六四六年)に発布された改新の詔に基づく政治的改革と記されています。遣隋使を中国に派遣して中国文化や律令制度を学び、本格的な国造りを始めた時代で、元号もこのときにもたらされたようです。日本でも吉兆(よいことが起こる前ぶれ)を意味する漢字の組み合わせとされますが、その漢字の数はわずか七〇数文字だそうです。
さて、毎年秋に日中共同世論調査の結果が発表されますが、最新のものは二〇一八年秋に発表されています。それによると、年々中国人の対日感情はよくなっていますが、二〇一八年はこれまでの最高で、全体では四十二%、訪日経験のある方に限れば、七割以上の方が対日感情を「良い」と回答しています。中国人の訪日客は二〇一四年以来年々大幅に増加し二〇十八年は七百万人を超えるといわれていますが、訪日客の多くは日本に対するよい印象を持ってくれていることはうれしく、イメージの改善には、当地を訪問・体験することの重要さを示していると思います。
一方、日本人の中国への印象は、毎年改善傾向にありますが、「良い」はまだ十数%に過ぎません。日本人の対中意識はまだまだ厳しい状況であり、改善を望みたいと思います。それぞれの国の政治の動きによる影響をある程度受けることはやむを得ないとしても、個々人レベルでは相互理解により、より良い関係となることを願ってなりません。
富士見市日中友好協会は、一九八六年の発足後、三十三年目になります。その間、富士見市民や近隣有志の寄付金により山西省の地方の村に建設、開設された上陽希望小学校は、今なお村の子どもたちの教育の場として貢献しています。一九九九年の同じ年に開設されたふじみ野小学校の生徒との間で毎年、年賀交流が続けられています。子どもたちの国際理解のいい実践教育になっています。また、学校に行けない失学児童に対する会員有志による就学支援も長年行われ、その子どもたちは延べ二百人余りになり、今は社会人に成長しています。先輩会員や現会員みなさんの心のこもった活動に感謝と敬意を表したいと思います。
 これからも先輩諸氏の意思を引き継ぎ、身の丈に合った活動をモットーに、民間の力による友好交流を進めていきたいと思います。特に富士見市や近隣市町村に在住する中国から来訪のみなさんにも多く本協会へ入会頂き、草の根交流の促進を図っていきたいと思います。引き続きみなさんのご支援、ご協力をお願いします。
二〇一八年十二月
                                                     
 謝々